だんだん年をとってくると新しいことに手を出すのが億劫になってくるんだよなあ。
お! 「歳のせい」で逃げようとしてるな!
前の記事に書かれてたエクセル絵のおじいさんの話をもう忘れたの?
そうだったね。とは言え、DAW(Cubase)をインストールして立ち上げてみた時には、何をしたら良いのかさっぱりわからなくて絶望したよ(汗)
そうかもしれないね。
「ボク」はどうやってDTMを覚えたの?
じゃあ参考までにボクの場合の学習法を教えるね!
DTMの学習の仕方
”超”初心者にとって何が必要だろう?
ボクがDAWのCubaseをインストールして立ち上げた時、まったく何をしたら良いのかわからなかったです。それはDAWでの作業の流れを知らないからです。
DAWは演奏データを入力し、それを重ねていってアンサンブルを作って曲に仕上げる、、という作業をするソフトウェアなんですが、じゃあどうやって? となるとまったくの独学で習得するのは難しいでしょう。
ボクが思うに、”超”初心者が最初の一歩を踏み出すために必要なのは一連の作業を体験できるチュートリアルだと思います。それによってDAWにおける作業手順、用語、できることやできないことなどを体験できます。それを足がかりに自分の好きな曲を打ち込んで再現してみることで更に理解が深まっていくと思います。
最初の一歩を学習する手段
スクールなどでレッスンを受ける
やっぱり自分で学習するより誰かから教えてもらったほうが早いよね。
そうだね。プロの講師ならDTMのことも、教え方のツボもわかってるし、なんと言ってもわからないことを聞けるからね。
とは言えお金がかかるし、自宅の近くにスクールがあるかどうかわからないなあ。。
お金を払うことで元を取らなきゃ、というモチベーションになるんじゃないかな。
まずはDTMを扱ってる楽器屋さんでスクールや講座をやってないか聞いてみよう。
自宅の近くになければオンラインのレッスンもあるよ。
- こんな人におすすめ:時間と予算に余裕のある方、自力で学習する気力がない方
- メリット:プロの講師から短期間で効率よく学べる、わからないことも質問できる
- デメリット:お金がかかる
DTM商品を扱っている楽器店などでスクールや講座をやっていたりするので、店員さんと仲良くなって情報をGETしましょう。ノートパソコンの場合は持ち込んでレッスンを受けられる場合もあるようなので、自分の環境でレッスンが受けられるのはとても良いですね。
レッスンに通うのは難しい場合はオンラインレッスンもあります。例としてDTMレッスンの有名サイトであるsleep freaksさんをご紹介しておきます。
▶DTMスクール Sleepfreaks
スリープフリークスは完全個人レッスン 世界中どこからでもDTMを始められます!
友人・知人に教えてもらう
でも私にはKAGURAさんがいるから、教えてもらいたいな!
(タダで教えてもらえそうだし)
それは構わないけど、ボクだってまだ初心者に毛が生えた程度だからなんでも知ってるわけじゃないよ。
でもボクだってDTM仲間が増えるのは嬉しいから、がんばってみるよ!
- こんな人におすすめ:すでにDTMをやっている友人・知人が居て気軽にコーチを頼める方
- メリット:わからないことも質問できる、費用は安くあげられる(一杯奢ろう!)、DTM仲間になってお互いに切磋琢磨、情報交換ができる、同じ趣味で友情が深まる(?)
- デメリット:いつ教えてもらえるかは相手の都合次第?
あなたの友人・知人にすでにDTMをやっている方がいれば、その方に教えてもらうのが吉です。スクールに通うよりも費用はかかりませんが、くれぐれも感謝の礼は尽くしましょうw
相手はプロの講師ではないと思うので教え方に個人差はありますが、なんと言ってもわからないことをその場で教えてもらえるのは大きなメリットでしょう。
また情報交換したり、作品を批評し合ったりと、DTMという共通の趣味の仲間になれる可能性もあります。
書籍で独習する
ボクの場合はDTM仲間もいないし、お金もないから自力で学習したよ。
自力って言っても完全に自力なわけじゃないでしょ?
そりゃもちろん、完全自力は無理だよ(笑)
ボクは初心者向けの書籍を買って参考にしつつ、DAWの使い方を覚えたよ。
簡単な曲を実際に打ち込んでみるのが良いと思うよ。
- こんな人におすすめ:周りにDTMをやっている人が居ない、一人でマイペースでコツコツやりたい、紙の書籍が好き
- メリット:一通りのことができるように順序立てて解説されている、費用は安くあげられる、自分の好きな時間に学習できる
- デメリット:自分に合う書籍を見つけられるかがカギになる
DTMの初心者向けの書籍はいくつも出版されているので、それを1~2冊くらい買って独習してみましょう。ボクも書籍で独習しました。書籍を選ぶ上でのポイントは後述しますが、とにかく挫折しないように自分に合った書籍を選べるかがポイントだと思います。
ネットを駆使して独習する
ネットで探せば使い方わかるんじゃない?
そのほうが安上がりっぽいけど。
そうかもしれないけど、DAWの操作を1から10まで一気通貫で説明しようと思ったらやっぱり1冊の本が書けちゃうボリュームなんじゃないかな。。?
ボクの場合はそのようなサイトはみつけられなかったよ。
そりゃそうかもしれないね~。
でもネットにはたくさん情報があるって言ってたじゃない?
うん。「cubase ショートカット」のようにピンポイントで情報がほしい時はネットは非常に便利だよ!
やりたいことを調べたり、何かで困った時はネットの情報が大いに役立ちます。
SNSで同士や師匠を見つけて仲良くなるっていうのもアリなんじゃない?
そうだね。
引っ込み思案のボクには難しいけど、ネムにならできるかも!
- こんな人におすすめ:ネット検索のスキルが高い、SNSも駆使できる
- メリット:費用は無料に近く安くあげられる、自分の好きな時間に学習できる、ネット上で師匠や仲間を見つけられるかも
- デメリット:まずチュートリアル的な記事やサイトを見つけられるかがカギ
サイト・ブログで学習する
ネット上にはDTMに関する情報が溢れているので、これを利用しない手はないです!かかる費用も電気代、ネット代くらいなので非常に安上がりです。問題は右も左も分からない”超”初心者向けのチュートリアル的なサイトに巡り会えるかどうかがカギになってきます。ボクは自分に合うサイトが見つけられなかったので、最初のとっかかりは書籍で学習してからネットで情報を検索するようにしました。
ある程度基礎知識が身についてきたら、ネットの情報は非常に有用に使えると思います。例えば「DAWの音が出ない」などの困った時や、「コンプレッサーの使い方」を知りたいみたいなピンポイントの情報も検索できるので、マニュアルや書籍をめくるよりもスピーディーに情報が得られるがネットの強みです。
SNSを利用する
TwitterやFacebookなどSNSでもDTMの情報があります。「#DTM初心者」「#DTMerと繋がりたい」などのハッシュタグで検索してみると自分と同じレベルの人や師匠と呼びたくなる人が見つかるので、思い切って声をかけて仲間を増やすのも良いでしょう。
動画サイトを利用する
また、Youtubeなどの動画サイトにも解説動画がたくさんアップされているので、自分の気に入ったチャンネルを登録しておくととても良いです。動画では視覚的に操作方法がわかることと、例えばエフェクトを掛ける前と後の音の変化を聴き比べられたりできるのでとても参考になります。前述のSleepfreaksさんは無料のメディアサイトも運営していて、サイトの記事と動画を組み合わせた解説記事がたくさん載っています。ボクもたくさん利用させてもらっています。
Sleepfreaks MEDIA SITE
日本最大級のDTMメディアサイトを謳っています。DAWの使い方やボカロの使い方、エフェクトや音源などのVSTの紹介や使い方など、記事と動画を組み合わせて解説してくれます。Youtubeにもチャンネルが開設されているので登録してみましょう。
ボクはどうやって操作を覚えたのか?
あらためて、ボクの場合の学習法を紹介します。
先程言ったようにボクは初心者用の書籍を買って独習しました。
マニュアルはどこだ?
ボクはタイプで言うと、最初にマニュアルを読むタイプです。間違った操作をして壊したら嫌だし、その製品の最大のポテンシャルを引き出したいと思うからです。一方、マニュアルなんか読まずに適当に触ってみたらわかるだろう、、というタイプの人もいると思いますが。
ところが最近は操作マニュアルなんて付属してないことが多くて、「必要ならサイトからダウンロードしてね~」というパターンが多いですよね。もっとも分厚いマニュアルが付いてても読む気がしないかもしれないけど…(汗)
とりあえずパラパラとマニュアルを見たけど各機能の説明があるだけで、チュートリアルは無さそう。これは作業していく上で必要に応じて読む感じですね。
それならネットで情報収集!
仕方がないのでネットで情報収集してみることに。ボクがインストールしたCubaseはDAWの中でも国内シェアがトップクラスなので、たくさんの記事が見つかります。
ところが!あまりにボクが初心者すぎるため、「1曲作るには何をやったらいいの?」という疑問に手取り足取り教えてくれる記事には巡り会えませんでした。その原因は、
- DTMの用語がわからないので適切な検索ワードが思いつかない
- 「DAWの音が出ない時の対処法」のようなピンポイントで説明してくれている記事はあるが、その次は何をすればいいのかでまたつまづいてしまう
という点でした。つまり有用な情報はたくさんあるんだけど、超初心者にとっては断片的な情報をつなぎ合わせられないんですね。やはり初心者には最初に一通りの操作が体験できるチュートリアルが必要だと感じました。
入門用の書籍を購入!
そんなわけでボクの場合は以下の書籍を購入してお勉強しました。やっぱり我々世代は紙の書籍ですよね(笑)それに白黒で文字ばかりのマニュアルより、キレイなカラーで図表が印刷された書籍のほうが気分が良いですもんね。
▼これはCubaseの入門用としてボクにはうってつけでした。この本の通り進めていけばCubaseの画面の説明から基本的なしくみが理解できました!
▼ボカロについてはコレが本当に参考になりました。今でも愛用してます。操作手順が付属のDVD-ROMのムービーで解説されていて、とてもわかりやすいです。
ボクが書籍を選ぶにあたってチェックするポイントは、
- 自分のレベルに合っているか?(初級・中級・上級)
- 自分の持っているソフトウェア、バージョンに適合しているか?
- 画面のコピーなどの図表が多くて視覚的に理解しやすいか?
- 解説だけでなく実践的な具体例が載っていて、実際に試してみることができるか?
ボクは特に4.を重視していて、実際に手を動かしていったらサンプルと同じものが出来上がる的なものが好きです。
いざ、実践!
DAW操作の大まかな流れ
DAWの使い方について説明すると、上記で説明したような1冊の本が書けてしまいます。なのでここではネットで検索したり、書籍を選ぶ上で参考になる程度の大まかな流れだけ紹介します(ボクの持っているDAWであるCubaseの場合)。
Cubaseの基本画面では、1行をトラックと呼びます。このトラックが1つの楽器の演奏データを入れる箱と考えてください。
トラックの縦軸は楽譜の小節に当たるものです。トラック内の然るべき位置に音符を置く箱を用意します。この箱をパートと呼びます。とりあえずこれだけ覚えてください。
演奏データ(MIDIデータ)を打ち込む
- トラックに楽器を割り当てる
- 空のパートを作る
- パートをダブルクリックしてピアノロールを表示
- マウスで演奏データを置いていく
これを楽器の数だけ繰り返します。1つのトラックには1つの楽器しか入れられません。例えばドラム、ベース、ピアノ、メロディ用のシンセの4つの楽器で構成された曲であれば4トラック必要になります。
演奏データ(オーディオデータ)を録音する
もしギターなどの楽器を持っているならば、その楽器をDAWに録音することができます。あるいはマイクであなたの歌を録音できます。いくつも重ねて録音できるので一人でハモることもできますよ。これらの生演奏データはMIDIデータではなくオーディオデータとしてDAWに記録されます。
なお、楽器やボーカルをDAWに入力するためには、オーディオインターフェイスという機材が必要です。
各楽器のバランスなどを調整(=ミックス作業)
ドラムの音が大きすぎる、メロディが聞こえないなど、各楽器の音量バランスを調整します。ミキサー画面を使うとやりやすいです。ミキサー画面を使うとプロっぽい気分になりますね(^^)
ここで他にできることは、
- 各楽器の左右の定位(=パンポット、パン)
- リバーブ、ディレイなどのエフェクト(エコーを掛けるみたいなカッコよくなる効果)
- イコライザー、コンプレッサーなどのエフェクト(音の質を変えたり、音量を平準化したりする効果、中級以上向け)
などです。最初は音量の調整と左右のパンの調整から始めましょう。パンとは、各楽器の聞こえてくる位置を任意に設定できるもので、例えばドラムとベースは真ん中、左にピアノ、右にギターなどのように自由に設定できます。
エフェクトは上記以外にも沢山の種類があり、DAWに内蔵されているもの以外にも好みのエフェクトを追加することもできます。まずは空間系と呼ばれるリバーブやディレイをかけてあげると、それっぽくカッコよくなります。
ミックスダウン
ミックス作業で曲全体のバランスを整えたらミックスダウンを行います。
DAWではギター、ベース、ピアノ、ボーカル、コーラスなどのたくさんのトラックで曲が構成されています。一方、一般的なオーディオファイル(WAV、FLAC、MP3など)はL(左)とR(右)の2チャンネルです。一般的なステレオスピーカーやヘッドホン・イヤホンのLとRに相当するものです。ミックスダウンではたくさんのトラックを2チャンネルのオーディオ形式のファイルに出力する作業となります。オーディオファイルとして出力することで携帯プレーヤーやスマホなどに転送して曲を聴くことができるようになるのです。
とは言ってもミックスダウン自体は簡単な作業で、出力するファイル名などを指定して決定ボタンを押すだけです。ご使用のDAWのミックスダウンの方法を確認してみてください。
実はミックスとミックスダウンの間にマスタリングという作業がありますが、今回は割愛しています。マスタリングとはトラックごとではなく曲全体の最終的な調整を行い、音圧を上げる作業を行います。
ちなみにプロの世界ではミックスとマスタリングはそれぞれ別の専門エンジニアが行うことが多いそうです。似ているようですがミックスとマスタリングは別物の職人技が必要だそうです。DTMではすべての作業を一人でやることが多いと思いますが、初心者はとりあえずマスタリングは置いておきましょう。もし自分の作品の音量が小さいな、と感じたら「音圧上げ」をキーワードに情報収集してみてください。
作品が完成したら
苦労して制作した楽曲の作品がようやく完成したら、やっぱり誰かに聴いてもらいたくなりますよね。自分の作品を誰かに批評してもらう(褒められたい!)ことは楽しみのひとつだと思います。そのための手段を挙げてみます。
自宅に呼んで聴いてもらう
ご自分のPCには作品がスタンバイされていますので、それを聴いてもらいましょう。その時にPCの内蔵スピーカーではなく外付けのスピーカー、できればDTM用のモニタースピーカーか、PC用のオーディオスピーカーなどがあると迫力あるサウンドを聴かせられるでしょう。
オーディオファイルを渡して聴いてもらう
ミックスダウンして作成したWAV、MP3などのオーディオファイルを、メールなどで送ったり、USBメモリーで渡したりして聴いてもらいましょう。
最も普及しているオーディオファイルはMP3ですので、MP3であれば相手のPCでも、スマホや携帯プレーヤーでも再生できるでしょう。
ちなみにオーディオファイルをCD-Rという書込み可能なディスクにコピーしただけでは、ほとんどのCDプレーヤーでは再生できません。コンポやカーステレオのCDプレーヤーで再生するためにはオーディオCDという形式で作成する必要があります。詳しくは以下の記事を御覧ください。
▶音楽CDの作成
パソコン初心者講座より
無料のWindows Medea PlayerやiTunesで音楽CDを作成する方法の解説です。
投稿サイトに投稿して聴いてもらう
YouTubeやニコニコ動画などの投稿サイトや、インスタグラムなどのSNSに投稿して聴いてもらいましょう。これらの投稿サイトにアップされていれば、リンクを知らせるだけでいつでも聴いてもらえます。もし自分の知り合い以外の人に見られたくない場合、例えばYouTubeでは「限定公開」という方法で公開すれば検索エンジンには掛からず、リンクを知っている人にしか見ることはできません。逆に「一般公開」すれば広くたくさんの人に聴いてもらうというチャンスもあるわけで、感想のコメントとかもらったら嬉しいですよ!
と、ここでお気づきの方もいると思いますが、YouTubeなどの投稿サイトは「動画」を投稿するサイトだということです。つまりなんとかして動画ファイルを作らなければならないということです。ここがひとつのハードルになってしまいますが、今は自動で動画を作ってくれるスマホアプリなどもありますので挑戦してみてはいかがでしょうか? ちなみにボクはPCでPowerDirectorという動画編集ソフトを使って動画を作成しています。もし機会があれば動画制作についても記事を書いてみたいと思います。
投稿サイトとしてはやはりYouTubeがおすすめです。その理由として今一番利用者が多いこと、そしてカバー曲を投稿しても著作権の心配がないことなど(YouTubeが著作権の包括契約をしているから)です。
今回のまとめ
どうだった?
ボカロの学習法はネムにはどれが合いそう?
そうねえ・・やっぱり身近な先輩であるKAGURAさんに教えてもらいたいな。
喜んで!
ボクも仲間ができて楽しくなりそう!
でもひとつわかったことは、DTMの世界は覚えることがいっぱいあるんだなってことだね。
なんかちょっと大変そう・・。
そうならないためにスクールに通ったり、仲間を作ったりするべきだよ!
基本的なことが頭に入ったら、芋づる式に知識が増えていくと思うよ。
そして文字通り「音」を「楽しむ」ことができるようになるから頑張ってみてね!
オッケー!
これからもよろしくね!