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浮気上等!?肉食系!?衝撃のアイドルソング2選

世間ではヒロ◯エさんの不倫騒動で賑わっていますね。彼女も清純なイメージが売りだったのであまりにも生々しい報道にショックを受けたファンも少なからずいるようです。デビュー当時は歌やCMなどの露出も多く、ある意味”アイドル”と捉えていたファンも多いように思います。

アイドルに求められる”純潔性”

アイドル」の語源は「偶像」であり、転じて「あこがれの存在」や「熱狂的なファンをもつ人」と定義されているようです。

その熱狂的なファンはアイドルヲタク=ドルヲタと呼ばれており、現場への参戦、グッズの購入など、生活が推しのアイドル中心に回っているような人も多いですね。ボクはそこまで熱狂していないですがw そんな熱狂的ファンを裏切ってしまう最大の原因は異性とのスキャンダルでしょう。ボクも昨今、有名・無名問わずスキャンダルが発覚してグループを去るアイドルのニュースをよく目にしてしまい、心が痛みます。つまりほとんどのアイドルには”純潔性”が求められているから”裏切られた”となってしまうのですね。

それって浮気じゃないの!? 異色のアイドルソング2曲

そんな「アイドル」が歌う楽曲は恋愛だったり、青春の1ページだったり、歌う本人(達)のイメージに合う楽曲が多いですよね。

ところが、少し古い曲になってしまいますが、ボクの心に違和感として引っかかっている曲があります。ボク的には「え!? この人がこんな曲を歌うの??」と思った曲です。純潔性なんて置いといて、浮気を肯定し、ちょっと古い表現で言うなら「肉食系女子」なの?と思った2曲を紹介します。

森高千里の「だいて」

オリジナルPV。なぜ「ラスベガス・ヴァージョン」なのかは謎w

はじめに紹介するのは「私がオバさんになっても」と歌いながらいつまでもオバさんにならない森高千里の『だいて』です。そもそもモリタカを「アイドル」と呼ぶのが正しいのかビミョーではありますが、ここではアイドルと呼ばせていただきます。曲のタイトルが『だいて』とはストレートでショッキングでアイドルソングとしては攻めてますね。ボクが気になったのは以下の部分。

私に恋人いても 気にしてないと言ってよ
私の気持ち わかってほしい
こんなにそばにいて 気付かないの?

森高千里 『だいて』より

いやいやいや、恋人居るんかい! 完全に浮気じゃん! 気にするよ!
そしてサビでは「だいて」を20回も連呼! 最後にトドメで30連発、1曲全て通して数えたらなんと90回も「だいて」を連呼してます(汗)

すぐに奪わないと 溶けてなくなりそう 誰より好きよ

森高千里 『だいて』より

もう「誰より好きよ」ってことは今の彼氏よりも好きだと言ってますね。
すごいバイタリティーというか、圧力すら感じます(笑)

特筆すべきはこの曲の作詞はモリタカ本人だということです。モリタカはこの曲以外にもたくさんの持ち歌の作詞をしてますが、独特の感性があってボクは好きです。しかし『だいて』に関してはアイドルの曲としては問題作じゃないかと思ってます。「私、彼氏いるけど気にしないでだいて!」とか言われてもそこまで図太くはないボクでした…。

▼「だいて」の歌詞はこちら

▼「だいて」をダウンロードして今すぐ聴く

森高千里 アルバム『非実力派宣言』
こちらはセルフカヴァー・ヴァージョン

斉藤由貴の「AXIA〜かなしいことり〜」

アルバム『AXIA』収録バージョン

もう1曲は斉藤由貴の『AXIA〜かなしいことり〜』です。初期の斉藤由貴はまさに”神”のような扱われ方で、斉藤由貴のテレホンカードが1枚数万~十数万円の高値で取引された伝説もあるくらいです(今でも入手可能のようですが、さすがに価格は1枚数百~千円くらいに落ちてます)。

この曲は斉藤由貴のファーストアルバム『AXIA』に収録されていますが、同時にカセットテープ「AXIA」のタイアップソングでもありました。当時のCMでの斉藤由貴の透明感! ボクもファンでした。

ただこの曲、CMをぼんやり見てたボクは歌詞をちゃんと聴いていなかった。後に歌詞カードを見てビックリ!

ごめんね 今までだまってて
本当は彼がいたことを

言いかけて言えなかったの
二度と逢えなくなりそうで…

斉藤由貴 『AXIA〜かなしいことり〜』より

これ、曲の冒頭です。いきなりの告白です。おそらく何度目かのデートでカミングアウトしたのでしょう。
もしボクがこの曲の男性側だとしたら、何度かデートを重ねて「これはイケる!」と感触を得てウキウキしてたところ、いきなり頭をぶん殴られるような衝撃を受けるでしょう。

今ではあなたを好きだけど
彼とは別れられない
それでもあなたを忘れない
ふたりは迷ったことりね…

斉藤由貴 『AXIA〜かなしいことり〜』より

2番のBメロ、「彼とは別れられないんかーい!」と突っ込みたくなります。
「ふたりは迷ったことりね…」と言ってますが、ややこしくしたのは彼女の方では??

ちなみにこの曲を作詞・作曲したのは詩人の銀色夏生(ぎんいろなつを)さんです。詩集やエッセイなどの著書が多数ある人ですが、アーティストへの作詞提供も多数あり、ボクが好きな山下久美子への提供曲で認知していました。銀色夏生さんの歌詞はとても独創的で好きです。「AXIA~」についてはテレビで斉藤由貴を見た銀色夏生さんが、「斉藤由貴に歌ってほしい」と持ち込んだ曲だそうで、なぜこのような衝撃的な曲を斉藤由貴に歌わせたかったのかちょっと謎です。

▼「AXIA〜かなしいことり〜」の歌詞はこちら

▼「AXIA〜かなしいことり〜」をダウンロードして今すぐ聴く(アルバムには代表曲の「卒業」も入ってます)

斉藤由貴 アルバム『AXIA<リマスター版>』
こちらは2021年バージョン

変わりつつあるアイドル像

代表的なアイドルグループのAKB48をはじめとするAKBグループは「恋愛禁止」を基本としていました(ただし近年、秋元康や運営さんが「禁止はしていない」旨を発言)。これによりメンバーの純潔性は保たれていましたが、一部メンバーのスキャンダル発覚でファンたちも大きく揺れることもありました。また海外メディアが「恋愛禁止を強要するのは人権侵害ではないのか」と騒いだこともありました。

しかし昨今、そういった方針に真っ向から逆らうような流れが生まれています。
ももいろクローバーZ(ももクロ)の高城れにが2022年に現役アイドルのまま結婚を発表し、大きな話題となりました。AKBグループと違うのは多くのモノノフ(ももクロファンの総称)たちが祝福していること。
実は高城れに以前にもすでに新潟のご当地アイドルNegicco(ネギッコ)のメンバーNao☆が現役のまま結婚を発表(2019年)していました。現在Negiccoのメンバー3人は全員結婚、出産しています。
またボクが推しているでんぱ組.inc古川未鈴も2019年に結婚、2021年に出産しています。
共通しているのはファンに祝福され、今も愛され続けているということでしょう。

一昔前のアイドルは長くても3~5年位が賞味期限(←言い方が悪いですが)などと言われていました。純潔性を保つためにはアイドルを辞めるしかなかったのです。しかし現在は10年を超えるくらい長く活動するアイドルが増えました。純潔性を保って短命でアイドルを終えるのか、それとも人並みに恋愛・結婚・出産を許容してもらって永くアイドルを続けるのか。多様性が叫ばれる昨今では、アイドルのあり方も変わっていくものと思います。

とはいえ、自分の推しの恋愛・結婚は祝福できても、浮気・不倫などの道ならぬ恋などの醜聞は受け入れがたいのではないかと思うボクでした。こんな浮気ソングを歌った程度でガタガタ言う話しじゃないですね。

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