ミュージック

【カラスは真っ白/カバー】魔法陣より愛を込めて

アーティスト・楽曲について

「カラスは真っ白」という一風変わった名前のバンドは、札幌で結成されたファンクポップバンドです。惜しくも2017年に解散してしまいました。

2014年だったと思いますが、ヴィレヴァンの店頭のモニターで『fake!fake!』という曲がヘビロテされており、ヤギヌマカナの空気が抜けたような(笑)個性的なボーカルとポップでファンキーなサウンド、そしてシュールなミュージックビデオ(MV)に釘付けになりすぐに脳内にインプットされました。

カラスは真っ白のMVは『fake!fake!』と同様に不思議なキャラクターが登場するアニメーション作品が多いですが、今回カバーした『魔法陣より愛を込めて』のMVは実写作品になっています。

『魔法陣より愛を込めて』はとても可愛らしい曲です!
この曲もポップでファンキーですが、疾走感のある『fake!fake!』に比べると落ち着いたミディアムテンポの楽曲です。
ボカロである夢眠ネムに歌ってもらったところ全く違和感がなく、「これってボカロ曲なのでは?」というくらいマッチしていると思います。

アレンジについて

実は以前に別バージョンの音源を作っていたのですが、その打ち込みデータを紛失してしまい作り直したものです。

原曲はギター、ベース、ドラム、ピアノの構成ですが、前バージョンではすべてエレクトリックな楽器構成(ドラムはリズムマシン音源、ベースはシンセベース、ウワモノはシンセ)でオケを作っていました。出来は悪くはなかったとは思いますが、原曲のカッティングギターのリズム感が出せていなかったのは不満でした。

ゼロから作り直しとなった今回は楽器構成を原曲に近い構成に変更し、やはりギターのカッティングを入れることにしました。原曲は各パートのプレイが細かいテクニックが散りばめられていて完コピは難しかったので、エッセンスをいただいてボクなりにそれっぽくしてみました。また間奏やエンディングには原曲にはないシンセストリングスを足してます。

プログラミングについて

今回のポイントはなんと言ってもギターです!
実は最近ひょんなことからKOMPLETE 12 ultimateという最高峰の音源を手に入れたため、早速活躍してもらいました。KOMPLETEについてはいずれ別記事に書こうと思っています。

ギターパート

ギターはKOMPLETEに含まれる「SCARBEE FUNK GUITARIST」という音源を使用しています。その名の通りファンクギターを打ち込むための専用音源で、逆に言えばそれしかできないという実に割り切った製品です(笑)その代わり音は素晴らしくリアルです! 打ち込み方法も特殊で、ピアノロールに鳴らしたい和音の音符を打ち込むわけではなく、各鍵盤に割り当てられたプリセットパターンを組み合わせて演奏するという方式になります。「パターンを選ぶだけ」と言うと簡単そうですが、自分の頭の中にあるイメージを探し出すのは結構大変です(汗)慣れの問題かもしれませんが。。

リズム隊パート

ベースとドラムもKOMPLETEの音源を使いました。
ベースは「SCARBEE PRE-BASS」と、スラップ部分は「SCARBEE JAY-BASS」も使っています。ハンマリングやスライドなどの奏法の打ち込みには少し手こずりました。
ドラムは「ABBEY ROAD VINTAGE DRUMMER」という1920~1940年代の超レアな機材をサンプリングした音源だそうです。レトロな音色が曲にマッチしたと思います。

ミックス・マスタリング

最近になってようやくオートメーションを使いこなせるようになってきました(笑)
今まではどうしていたかというと、音量調節やエフェクトON/OFFしたい部分は切り取って別トラックにしていました。しかしそれだとスマートじゃない感じがするし、ボクが使っているCubase Elementsの場合トラック数の上限に引っかかってしまうこともあります(汗)今回は例えばボーカルやコーラスも切り刻むこと無く、1つのトラックのままボリュームの調整、パンの変化、エフェクトのON/OFFなどをオートメーションしています。その気になればエフェクトのパラメータまでオートメーションできるのですね。

ミックスやマスタリングについては色々試行錯誤しています。
ミックスのやり方も人によって様々だと思いますが、よく聞くのは打ち込み用とミックスやマスタリング用のプロジェクトは別にするというやり方です。打ち込み終わったら全トラックをオーディオ出力し、別プロジェクトでオーディオトラックだけの状態でミックスダウンし、さらに2MIXを出力して別プロジェクトでマスタリングするというものです。

このやり方も試してみましたが、ボクにとっていくつかのデメリットが浮上しました。
ひとつは手戻りの修正が面倒だということ。ボクの場合これで録音終了!となるまでに何度も何度もやり直します。とりあえず打ち込んで聴いてみて、違和感を感じたら直し、アイデアが湧いたら追加して、みたいな試行錯誤を繰り返しながら仕上げていきます(個人的にはとても好きな作業)。なので各トラックをいちいちオーディオ出力して別プロジェクトでミックス、、となると非常に面倒なのです。

もうひとつはボクが使っているCubese Elementsの制約で、オーディオ出力が1トラックごとしかできないのです。上位エディションだと複数トラックまとめて出力できるそうです。Elementsの場合20トラックの曲ならオーディオ出力を20回やらなきゃいけないのです。これは面倒です。

そういうわけで邪道かもしれないけど打ち込みからマスタリングまで1つのプロジェクトでやってます。ミックス~マスタリングと言っても、各パート間の音量やパンやエフェクトを調整後、マスターに挿したiZotope Ozone 9に頼ってます。ボクが持ってるのはOzone 9の最下位バージョンのElementsではありますが、素人のボクにとっては非常に助かってます。Ozone 9はAIで自動的にマスタリングしてくれる機能がありますが、ボクは自分好みの音にするためにプリセットを使い、OzoneのEQなどを微調整するやり方にしています。

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